こちらの『はないろ刀剣男士』というタグ企画に今年も再び参加させていただきました!
花:緑萼梅
花言葉:気品、忠実、高潔、忍耐
刀剣男士:鶯丸
※刀さに、うぐさに。鶯丸の極、修行の手紙の内容を含みます。
@BhcbLut
「鶯丸って、まるで白梅の花みたいだね」
ある時、庭にある梅の花と鶯丸の瞳を見比べながら審神者はそう呟いた。
庭に佇む梅の木は植えられてから何百年と年月を重ねてきた高齢の枝垂れ梅であり、緑萼と言い、他の梅とは違って萼部分が淡い緑色をしているのが特徴の白梅の花を咲かせる品種であった。
萼の色味が白く透けた花びらと溶け合い、黄緑がかって染まる梅の花。
それがまるで鶯丸の瞳のように見えたのだろう。
「白梅の花か、それは面白い発想だな」
審神者の傍で茶を嗜む鶯丸はくすっと笑っていた。
「まぁ"梅に鶯"とはよく言うが、主は俺のことを白梅のような男だと思っているのか?」
鶯丸は少し揶揄うように言い、コトンと茶飲みを置くと審神者のほうを向いた。
それに対して審神者は「まぁね、そう思っただけ」と具体的には答えないで代わりに悪戯っぽく微笑んで返す。
決して似ているのは外見だけではない。
梅の花言葉には『忍耐』というものがある。
凍えるような冬の寒さに耐え、冷たい風に吹かれる中でも凛と咲き誇る姿からちなんでいると言われている。
この刀もそうであるように、長きに渡り小笠原家の宝刀として大切に扱われてきた古備前の太刀であり、献上される時には既にふくれが生じてしまっていたが修復されたことにより困難を乗り越えて今も尚現存する友成作の白眉なる古刀であった。
まるで千年以上と続く極寒の冬を耐え抜き、恵風と共に芽吹く春告草のように今ここに在るものとして今日も審神者の隣にいる。
それが鶯丸という男士だ。
ホーホケキョと遠くで鶯が心地よく囀っている。
今日も審神者と一緒に茶を飲み、緑萼の白梅のような瞳でよく晴れ渡った青空を見上げるのだった。
了